ちょうど2週間ほど前の話。アメリカのIron Financeというところが発行する『Iron Titanium(TITAN)』という暗号資産(仮想通貨)が突如として暴落してほぼ無価値となったというニュースが日本でも話題になりました。
僕自身には全く関係なかったのですがTwitterでフォローしているインフルエンサーさんが持っているコインといういう事ぐらいは知っていて、少しSNS上でもこの仮想通貨タイタンについて軽くざわついていたのでよくよく知らべてみると暴落率が仮想通貨史上初かとうぐらいの暴落率でした。
2021年6月16日午後2時ごろに最高値の1TITAN=64.19ドル(約7000円)の最高値を記録した後に同午後7時ごろには33ドル(約3600円)と半額に。これが引き金に恐慌売りが加速して、17日には、0.000000015109ドル(ほぼ0円)と42億分の1に!!!!!(CoinGeckoのデータに基づく)。わずか1日で歴史的な暴落を招いたタイタンとは、どんな仮想通貨なのか?
暗号通貨タイタン(TITAN)とは?
仮想通貨にコインにそれぞれの役目があるようにタイタンにも同じように役目があります。
まずタイタンは『ステーブルコイン』と呼ばれる仮想通貨の一種です。ステーブルコインとは、ドルやユーロのような法定通貨の価値にひもづけられた仮想通貨です。
代表的な仮想通貨であるビットコイの場合は法定通貨(リアル通貨)とひもづいていないので価格変動が激しいのは知っている人は知っていると思いますが、ビットコインは投資ではなく投機商品としてはともかく通貨としては使えないとの反省から登場したのがこのステーブルコインという感じです。
ある商品を売って1ビットコインと交換しても、次の日にビットコインが暴落してしまえば、そのコインは決済手段としては向いていないという事になります。明日300万円のビットコインが100万円になるかもしれないのに、それを商品と交換するのは決済手段としては無理ですよね。。。
そこでステーブルコインではリアル通貨との交換比率を一定水準に保つことで、通貨としての安定性を担保する事でその価値を生んでいるという事になります。
投資は自己責任と言いますが、1日でこの落ち方はタイタンを実際に持っていた人は鬼凹みしそうな下落ですね。。。
タイタンは何故暴落したのか?
これは結論から言うと、リアル通貨との交換比率を一定水準に保つことで、通貨としての安定性を担保していたものがリアル通貨との一定水準を保てなくなり破綻してしまったためという事になります。
そしてこのステーブルコインには大きく分けて3種類の呼び名があります。
①法定通貨担保型
ドルや円やユーロといったリアル通貨とひもづけられていて、現在のステーブルコインの主流になっています。
② 仮想通貨担保型
イーサリアム(ETH)やUSDコイン(USDC)、トゥルーUSD(TUSD)、コンパウンド(COMP)などの仮想通貨とひもづけられており、当然ですがリアル通貨より安定性は劣ります。
③無担保型
アルゴリズムステーブルコインと呼ばれていて、リアル通貨や仮想通貨とひもづけられていませんが、その代わりにアルゴリズムによって発行量を制御して暴落を防ぐ仕組みとなっていますが安定性の信頼度はこの3つの中でも最も低く、3種類の中では最も人気がないステーブルコインとされています。
ステーブルコインの信用度で言えば、
法定通貨担保型>仮想通貨担保型>無担保型
となっていて、
そしてタイタンはというとこの無担保型だったという事です。
タイタン暴落の流れ
そしてこのタイタンを発行している会社はアイロンという仮想通貨担保型ステーブルコインも発行しています。これが暴落の引き金になったようです。
なるべく分かりやすく説明すると
まずアイロンは先ほど言った法定通貨担保型ステーブルコインのUSDコインとひもづけられていて、USDコインは1USDC=1ドルで固定。
1アイロンを入手するためには0.75USDCと0.25TITANが必要。
タイタンを調達するためには一つは取引所で購入する事と、もう一つはアイロンとUSDCを預けることで利息(報酬)としてTITANを受け取る事だ。
タイタンを取引所で入手→0.75USDC+0.25タイタンで1アイロンと交換→アイロンとUSDCを預ける」→タイタンを利息として入手」→「0.75USDC+0.25タイタンで1アイロンと交換→…というサイクルが成り立ちます。
交換比率は常に1アイロン=1USDCであるという関係上、2回目以降のサイクルでは無償で交付されたタイタンを充てる事で事実上USDCを25%引きで購入できる。しかも法定通貨担保型ステーブルコインのUSDCはリアル通貨のドルと同価値。
要はこの流れでドルに換金すれば25%の利益が出る仕組みだ。1IRONの取引価格が1ドルを上回れば仮想通貨市場で売り、暴落したとしてもUSDCと交換すれば1ドルは担保されているため入手できる。
これがいわゆる合法的な錬金術?注目が集まり、本来であれば人気のないステーブルコインである一気に無担保型のタイタンの値が一気に上がった原因のようです。。。
そしてこの錬金術が破綻した最大の理由としては、法定通貨担保型ステーブルコインUSDCの相場をドルとひもづけるためにUSDC運営者が手元にそれなりのドルを保有する必要があり、これがステーブルコインの安定性の担保だったのですがアイロンはタイタンが暴落した流れで6月17日に最安値の0.65ドルに下落。償還を求めた人が押し寄せ運営者のIron Financeの保有するUSDGが尽きた流れでタイタンもアイロンも同時に終わる。。。
といった流れだったようです。
このタイタンの価格が落ちる前日の6月16日を思うとこんな株の格言を思い出します。
相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
アメリカ著名投資家ジョン・テンプルトン
結論。美味しい話にゃ裏がある。
色々わーわーゆうとりますが、お時間ですさようなら。
では、今日はこの辺で。
目標の2024年11月11日まで
後1231日‼︎
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