昨日広島の夕方のニュース。広島の夏の風物詩の一つ『宮島水中花火大会』が打ち切りになったというニュースが流れていて、「まーコロナ禍の中今年はしょうがないか」ぐらいで仕事の片手間に聞いていたのですが、よくよく聞いていると打ち切りというのは来年からもしないという意味で事実上終了という事みたいでとても残念です。

国内有数の水中花火大会で、世界遺産の島・宮島(廿日市)沖の海上で繰り広げられる宮島の水中花火大会は半世紀近くの歴史に幕を閉じる事になります。

宮島水中花火大会の歴史
鳥居から見える海水面から半円状にダイナミックに見える花火

広島の廿日市市宮島町にある厳島神社の大鳥居沖の海上で盛大に繰り広げられる花火大会で、毎年約5000発を打ち上げ、その一部は海水面から半円状にダイナミックに開くのが特徴で多くの見物客を魅了していました。本大会の特徴はその名の通り水中花火です。なかでも水中尺玉(30㎝玉)が100発も見られる花火大会はここ宮島だけらしいです。

歴史は旧宮島町の時代1973年にさかのぼり、当時は『宮島町花火大会』と呼ばれ開催されていました。当時は宮島町付近の花火大会という名目で始まったのが、どんどん人が集まるようになり今では毎年宮島に5万~6万人が集まり対岸を含めると30万人の観客が集まるまでの広島の夏の大イベントになるまでになりました。

大会の中止自体は今回が3回目で、

1975年に他都市で起きた花火事故の影響を受けて中止

2018年の西日本豪雨の影響で輸送手段となるJR山陽線の臨時ダイヤが組めなかったため中止

2020年は東京五輪とかさなり十分な警備態勢が確保出来ないため中止

そして今夏も五輪の延期により中止が決まっており、今回のニュースが来年2022年以降も中止が決定。

宮島水中花火大会の打ち切りの最大の理由

今回宮島水中花火大会の打ち切りの最大の理由は、事故のリスクみたいです。

大会当日は1年で宮島に来るお客様が最多の約5万人~6万人になり、その人数がいっせいに宮島に渡ります。

当日は花火大会が終了する午後9時から宮島のフェリー桟橋に長蛇の列ができ、対岸の宮島口付近一帯も、国道2号線を中心に毎年渋滞や違法駐車などの問題を抱えていたようで、会場でも花火見物客のプレジャーボードが養殖しているカキのいかだに乗り上げる等の事故も起きていました。

花火大会に至っては以前、2001年の兵庫県明石市で見物客11人が死亡する事故以降、主催者側の安全管理責任が問われる状況になっており、2013年の京都府福知山市の花火大会で起きた露店爆発事故以降は、主催者側に防火管理体制の構築がさらに義務づけられました。

年々厳しくなる安全対策に対して以前からこれ以上の態勢を強化は難しいとの声は上がっており、そこに新型コロナが追い打ちをかけるように影響を及ぼしました。

コロナ禍の中去年から大人数でイベントをすること自体が難しく、経営も厳しくなった企業からスポンサーや協力金を集める事もままならなくなっている中で、例年8月に開かれていた花火大会は去年と今夏は東京五輪・パラリンピックの影響もあり十分な警備態勢が維持できないという理由で開催中止が決まっていた中での、この打ち切りの発表となりました。

中止という苦渋の決断をした実行委員会の中村会長の言葉も印象に残りました。

【宮島水中花火大会実行委員会・中村靖富満会長】 「令和4年度以降の宮島水中花火大会を中止させていただくことを決定しました。大変残念な思いもしておりますけども、時代の流れの中で、大規模な事業というのはなかなか難しくなってきた

もし、いつかまた復活する事があるとするならば、安全に、そして安心して観れる宮島の花火がまた新しい形で開催される日を楽しみに、そのいつかを願いたいと思います。

時代の流れに対応した、宮島の花火をまた観れる事を信じて。

では、今日はこの辺で。

目標の2024年11月11日まで

後1306日‼︎

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